自動車事故の賠償には何が認められる?ケース別実体験

自動車で事故に遭われた方はいらっしゃいますか?
その場の事故対応であたふたしますよね。
レンタカーに引き継いでひと段落したところで、さて、賠償はどうしたものか?

数か月の間に立て続きに事故に遭いました。
あっさり解決したケース、揉めに揉めたケース、両方ありました。
実際にどこに決着したのか。体験談をご紹介したいと思います。

目次

まずは一般的な補償の範囲について

自動車保険において、交通事故で賠償が認められる範囲は、契約内容によって異なりますが、一般的には以下のような項目が含まれます。

  1. 車両損害:事故によって自分の車両が損傷した場合、修理費用が保険で補償されます。ただし、保険金額は事故前の車両の価値に基づいて算出されるため、新車であった場合に比べ、額が低くなることがあります。
  2. 財物損害:事故によって相手方の車両や建物、道路標識などが損傷した場合、賠償責任がある場合はその修理費用が保険で補償されます。
  3. 人身傷害:事故によって自分自身または相手方が怪我をした場合、その医療費用や慰謝料、生活支援金が保険で補償されます。

ただし、保険金の支払いにはいくつかの条件があります。例えば、自分が事故の原因となった場合や、酒気帯び運転や無免許運転をしていた場合は、保険金が支払われない場合があります。

また、修理費用の算定には消費税が含まれますが、自動車保険で補償される修理費用には消費税は含まれません。さらに、レッドブックとは、自動車の市場価値を算定するための参考書であり、事故による車両の査定にも使用されます。

体験談1_損傷が小さかったケース

一般論についてわかりました。

具体例として、全損事故にあって、何が認められて、何が認められなかったか!数ヶ月の間に2件の貰い事故がありました。事例の記録を残したいと思います。
まずはケース1として、損傷の程度が小さかったケースです。

※イメージ写真です
ケース1
  • 駐車場に置いている間に事故に遭った。
  • 損傷が小さかった。
    擦り傷程度だった。

駐車場に置いていて、擦られてしまいました。いわゆる10−0になりました。この際に補償で認められたのは次です。

賠償として認められたもの
  • 修理期間中のレンタカー費用
  • 修理費用
認められなかったもの
  • 事故車の事故後の価値の査定費用

修理期間中のレンタカーと修理費用は認められました。普通に考えて絶対必要な分ですね。
車を購入したばかりだったため、格落ちの心配がありました。
例えば、何らかの理由でこの車を手放すことになった場合に、事故を理由に査定が下がらないか?という懸念です。

調べてみると、こういう際に事故車の査定をしておき、この車はこれだけの価値があることを証明する方法があるようです。
事故後の時点でこれだけの価値がありました、を記録として残すことができます。
今後に手放す際に証明資料として使えます。しかし、査定をしてもらうには費用が掛かります。
この費用は認められませんでした。

論法として、価値が残っているか調べるのはお客様都合と言われ、じゃあ調べざるを得なくなったのは事故のせいだろう・・・と落としどころに困る感じでした。
要は保険会社にも支払い規定があり、規定にあたるもの以外は支払えない。
ということのようです。

被害に遭って受けた損害すべてを賠償しては貰えない、ということですね。

とはいえ、構造が分かれば理解できる話ですので、この件はすぐに収束しました。

体験談2_損傷が大きかったケース

同じく駐車場に置いている間にぶつけられてしまいました。同じくこちらの過失は無く10-0でした。かなり激しくぶつけられ、背面がオシャカになってしました。どれぐらいの補償が成されるでしょうか?

※イメージ写真です
ケース2
  • 駐車場に置いている間に事故に遭った。
  • 損傷が大きかった。
  • 自走不可。
  • 車体フレームにダメージあり。

このケースでは損傷が大きすぎて、自走できませんでした。
また、修理しても修理金額が大きすぎて買い替えした方が良い、となりました。
(修理額 > 事故車のレッドブック価格 → 経済的全損)

賠償として認められたもの
  • レッカー費用
  • 修理期間中のレンタカー費用
  • 事故車のレッドブック価格×1.1(消費税相当)
  • 買い替え諸費用の一部
    (検査登録手続き代行費用、車庫証明手続き代行費用、検査登録法定費用、車庫証明法定費用etc)
認められなかったもの
  • 事故車の市場価格とレッドブック価格の差額の補填

コロナ禍がネックとなり、交渉が難航しました。
というのも中古車市場が高騰しているためです。

・新車は納期が1年以上で、中古車しか選択できない
・修理しても修理費用しか出してもらえない(車の価値は事故車扱いで査定ダウン)
・仮に事故車が綺麗なままであればレッドブック価格の1.5倍ぐらいで売れる

高騰した中古車価格で購入し、絶対に低いと分かっている価格で元の車を手放す、と言えばわかりやすいでしょうか。

これで納得する人はいないでしょう。
しかし、保険会社も規定に従っての保障しかできないため、何もできない、ということでした。
ひっくり返すには裁判が必要になり、よほどの高級車でもなければまあ苦労に見合うことはないようです。

ちなみに保険会社からの最初の提案は次だけでした。

  • レッカー費用
  • 修理期間中のレンタカー費用
  • 事故車のレッドブック価格

先よりもさらに賠償範囲が狭いです。金額にして10万円は低い提案でした。

上記のとおり、事故に遭ってしまうと、10-0で何の落ち度がない場合でも、満足な補償が受けられるとは限りません。
ただ、交渉すれば貰える部分はあります。
ご参考になれば幸いです。

それでは、読んで頂きありがとうございました!

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