前提なし受験資格なしで受けられるおすすめの介護資格6つ

care-worker

介護業界は人手不足にあると言われています。
2025年問題(団塊の世代が後期高齢者となられる)を間近に迎え、高齢者の人口は増加し続けています。
この傾向は今後20年続くと言われています。
介護の担い手の人口は30万人不足する、という厚生労働省の統計もあります。

そんな中、ニーズが高まり続けている介護職ですが、
介護の国家資格である介護福祉士をはじめ実務経験、福祉教育機関での教育課程など年単位の教育を前提条件としているものが主です。いきなり介護の世界でバリバリ働くのが難しい業界です。


下記は厚生労働省の入門研修に関する体系図です。無資格からは介護職に携わることはできず、実務経験を積んだ上で段階を踏んでステップアップが必要です。

入門研修の概要
入門研修の概要 (mhlw.go.jp)

これまで介護業界は未経験だった方、
これから介護の世界に踏み出そうとしていて、早い段階でスキルアップを目指したい方にとって、
年単位の経験を待つのは歯がゆいのではないでしょうか。

そんな方におすすめの資格があります!
前提資格なしでも受験できる介護資格があります。
転職、就職、昇給に有利になる資格をご紹介したいと思います。
それでは、どうぞ!

今回の記事は次のような人におすすめ!
・介護業界に興味があり近日に資格をとりたい
・長い実務経験や教育課程を待たずにスキルアップしたい

目次

介護事務管理士 技能認定試験

介護事務管理士は株式会社技能認定振興協会が運営されています。民間資格です。
介護サービスを提供するさまざまな事業所で介護に要する費用の請求をしたり、ケアプランを立てる居宅介護支援事業所のケアマネジャーの業務をサポートしたりするのが介護事務管理士のお仕事です。
いわゆる介護事務向けの資格です。
検定試験の合格を以って資格認定されます。

受験資格どなたでも受験可能
試験日程2022年8月28日、9月25日、10月23日、11月27日、12月25日
2023年1月29日、2月26日、3月26日
試験実施方法・在宅試験
・一般会場試験(※こちらはコロナ禍で中止中)
試験内容学科
介護事務知識/筆記(択一式)/25問/50分

実技
(1)学科試験/法規・・・10問(「共通問題」7問と「選択問題」3問)
(介護保険制度、介護報酬の請求についての知識等)介護報酬請求事務(介護給付単位数の算定、介護給付費明細書の作成、介護用語についての知識)
(2)実技試験/介護給付費明細書を作成するために必要な知識。・・・2問(全6問中2問を選択)
(居宅サービス、施設サービス)
(1)はすべて択一式のマークシート形式、(2)はレセプトの点検と作成
合格基準学科・実技ともに、60%以上の得点で、かつ全問題の得点合計が80%以上。
受験料5500円(税込み)
・クレジットカード決済
・コンビニ決済
・‎銀行決済(Pay-easy)
・スーパー・ドラッグストア決済(Biz@gent)
申込方法インターネット or コンビニ端末から申し込み
必要事項を入力の上、決済方法を選択して受験料を納入。
※インターネット申し込みは230円の事務手数料が発生
試験方法試験日の1週間前ごろを目安に、ハガキ形式の申し込み受付確認書兼受験票が送付。
所定の方法で問題一式を受け取り、答案を作成。
期日までに答案を返送。
受験日から約2週間後に合格者の受験番号のみによる合格者速報が協会HPのおしらせで公開。
約1か月後に文書で通知。
結果通知合否の結果は試験実施後1ヵ月以内に文書にて通知します。合格者には「介護事務管理士」の認定合格証が交付されます。
資格更新更新不要
一度取得すればずっと使えます。

介護報酬請求事務技能検定試験

介護報酬請求事務技能検定試験は、日本医療事務協会(JMCA)が運営されています。
ご紹介ページには「介護事業所での請求事務業務に必要な知識と技能レベルが審査されます。本試験に合格すれば自信を持って就職活動に臨んでいただけます。」旨の記載があります。
いわゆる介護事務向けの資格です。
検定試験の合格を以って資格認定されます。

受験資格・日本医療事務協会が認定する介護事務講座を修了した者
・受験申請のあった高校・専門学校・短期大学・大学等
・受験申請のあった一般受験申込み者
受験科目学科試験・実技試験(両方の受験)
受験方法会場受験
※教材・資料の持ち込み・閲覧可
試験日偶数月の第3日曜日に開催
試験会場開催月によって異なる。
試験内容【学科試験】
1題(正誤問題 25問)
【実技試験】
2題(居宅サービス提供票・別票より介護給付費明細書作成2題、施設サービスの設問より介護給付費明細書作成1題)
・介護保険制度のしくみ ・給付管理業務の実際
・他制度との関係 ・介護報酬
・居宅サービス ・居宅介護支援
・施設サービス ・地域密着型サービス
受験料6,600円(税込)
申込方法①必要書類一式(受験要項・検定試験申請書)を請求https://www.ijinet.com/contact/data.html
  ※実施会場についても確認の旨、記載あり。(日本医療事務協会:03-3349-6011あて)
②試験日の10日前までに協会あてに
  申請書類一式を郵送。
合格基準問題の総得点の70%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
合格発表郵送による文書にて通知(試験日の約2週間後)
合格後の特典「日本医療事務協会主催 介護報酬請求事務技能検定試験」と有資格者として認められます。
資格更新更新不要
一度取得すればずっと使えます。

ケアクラーク技能認定試験

ケアクラーク技能認定試験は、一般財団法人 日本医療教育財団が運営されている検定試験です。
ご紹介ページでは「介護事務業務に従事する者の有する知識および技能の程度を評価・認定し、職業能力の向上とその社会的経済的地位の向上に資することを目的とします。」旨が記載されています。
既に挙げた2種と同じく、いわゆる介護事務向けの資格です。
検定試験の合格を以って資格認定されます。

試験の対象居宅介護サービス機関、介護保険施設等における日常的な事務処理、窓口業務、
居宅サービス・施設サービス報酬請求事務等の業務に関する職業能力
受験資格どなたでも受験可能
合格者に付与する称号ケアクラーク
試験日程年3回(5月、9月、1月)
試験実施方法在宅試験

・受験票が郵送される(試験日の10日前めやす)
・試験日のAM指定で試験問題が郵送(宅配便にて)
・試験日翌日までに、返信用封筒に試験問題と解答用紙を封入して返送
 (簡易書留等発送記録の残る方法)

試験内容
[学科]
介護事務知識/筆記(択一式)/25問/50分
[実技]
介護報酬請求事務/介護給付費明細書作成/2問/60分
受験料6900円(税込み)
銀行振込
合格基準学科試験および実技試験の各々の得点率が70%以上
試験結果の発表当該試験日から約1ヵ月後に郵送
技能認定合格証の交付 当該試験結果通知から約1ヵ月後に郵送。

准サービス介助士資格取得講座

准サービス介助士は、公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が運営される資格です。
「高齢な方、お身体の不自由な方など、何らかの配慮が必要な人に対する「おもてなしの心」と「介助知識」を在宅で学ぶ講座」とされ、介助に関する基礎知識を示す資格とされています。
講習の後、課題提出、検定試験の合格により資格取得できます。

対象社会人、大学生、専門学校生 など
概要自宅学習テキストとDVDで学習
課題提出
検定試験(在宅)受験
講座概要1. サービス介助士の基本理念 ホスピタリティ・マインド
2. ノーマライゼーション
3. 高齢社会の理解
4. 高齢者への理解と介助
5. 障害者への理解と介助
6. 障害者の自立支援
7. サービス介助士の接遇
9. 関連法規および制度
受講料22,000円(消費税10%込)
※郵送される払込取扱票(コンビニ・郵便局でのお支払)か、クレジットカードにて支払。
提出課題あり(1回)
実技教習なし
受講期間申し込みから最大6ヶ月
申込方法所定フォームから申し込み
取得の流れ 1. 申し込み
2. 自宅学習テキストとDVDで学習
3. 課題提出
4. 検定試験(在宅)
5. 准サービス介助士認定
 認定状授与
 検定試験に不合格の場合は修了証授与
提出課題問題数 100問(1問1点の100点満点)
合格基準 60点以上
試験方式 3択問題/マークシート方式
提出課題が不合格だった場合は、再提出可。
検定試験在宅試験(不合格の場合、再試験制度あり)
問題数 50問(1問2点の100点満点)
合格基準 60点以上
試験時間 40分
試験方式 在宅 2択問題/マークシート方式
※不合格だった場合は試験料5,500円(消費税10%込)で再試験を受験可能
資格更新制度なし
合格後の特典認定状の発行
サービス介助士へのステップアップ申し込み可

サービス介助士資格取得講座

サービス介助士は、同じく公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が運営される資格です。准サービス介助士のステップアップ資格です。
「サービス介助士とは高齢者や障害者など多様な人が暮らす社会で、年齢や障害の有無に関わらずに誰もが社会参加できるように必要なことをその人、その場にあったやり方でできる(=ケアをフィットする)人になるための資格」とされています。
講習受講と課題提出、実技教習の後、検定試験の合格を以って資格認定されます。

対象社会人、大学生、専門学校生 など
概要自宅学習テキストとDVDで学習
課題提出
実技教習
検定試験(在宅)受験
講座概要1. 共生社会へ向けて
2. サービス介助士の接遇
3. 障害のとらえ方
4. 高齢社会の理解
5. 高齢者への理解と接遇
6. 障害者への理解と接遇
7. 障害者の自立支援
8. 円滑なコミュニケーション
9. 関連法規
受講料41,800円(消費税10%込)
※郵送される払込取扱票(コンビニ・郵便局でのお支払)か、クレジットカードにて支払。
教材テキスト1部、提出課題1部
提出課題あり(1回)
実技教習自宅学習+オンライン講座+対面教習1日
受講期間申し込みから最大12ヶ月
申込方法所定フォームから申し込み
取得の流れ 1. 申し込み
2. 自宅学習テキストとDVDで学習
3. 課題提出
4. 実技教習オンライン講座・スクーリング
オンライン講座(6〜7時間相当)と対面形式での実技教習を1日。
または、対面形式での実技教習を2日受講していただきます。
5. 検定試験(在宅)
6. マイページにログイン
合格者に認定状授与
検定試験に不合格の場合は修了証授与
提出課題問題数 100問(1問1点の100点満点)
合格基準 60点以上
試験方式 3択問題/マークシート方式
提出課題が不合格だった場合は、再提出可。
検定試験在宅試験(不合格の場合、再試験制度あり)
問題数 50問(1問2点の100点満点)
合格基準 70点以上
試験時間 50分
試験方式 3択問題/マークシート方式
※不合格だった場合、試験料3,300円(消費税10%込)で再試験を受験可
資格更新あり(資格の有効期限は3年間)WEBマイページより手続き。
合格後の特典認定状・電子認定証の発行

認知症介助士検定試験

認知症介助士検定試験とは、同じく公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が運営される資格です。
「超高齢社会の現代において、認知症であっても安心して社会参加することができるよう、認知症の人に寄り添うコミュニケーションや接遇(接客)・応対、環境作りを身につける資格」とされています。
複数の検定方法があります。セミナー受講+検定試験と、検定試験のみのパターンです。

受験資格なし
試験問題・試験時間30問(選択肢)/40分
合格基準1問1点の30点満点・21点以上合格(合格率は9割以上)
合格者特典合格者には、後日「認定状」をお届け(カードタイプの認定証は別途有料)
合格から3週間程度で郵送。
受験方法4通り。
A. 認知症介助セミナーを受講
B. 共育センターなどで検定試験を受講
C. 全国のCBTセンターで検定試験を受講
D. インターネット経由で検定試験を受講
A. 認知症介助セミナー(検定試験付き)受講料 :テキストを所持 : 19,800円
テキストを未所持 : 16,500円
会場:
・東京会場
2022年8月18日、9月12日、10月29日、11月18日、12月14日
2023年1月12日、2月18日、3月14日
・沼津会場
2022年9月11日、11月11日
2023年1月20日
・静岡会場
2022年8月17日、10月15日、12月17日
2023年2月15日
・名古屋会場
2022年9月24日、9月26日、10月16日、11月23日、12月3日、12月14日
2023年1月15日、1月26日、2月11日、2月24日、3月4日、3月23日
・大阪会場
2022年7月26日、8月18日、9月9日、10月20日、11月12日、12月19日
2023年1月10日、2月17日、3月8日
・岡山会場
2022年10月15日
・福岡会場
2022年8月9日

申込:こちらの各試験会場の「この日程に申し込む」から申込
B. 共育センターなどで検定試験を受講受験料:3,300円(消費税10%込)
会場:共育センター(東京・大阪)など
試験日:
・東京会場
2022年10月16日、12月15日、2023年2月23日
・大阪会場
2022年8月23日、9月21日、10月13日、11月28日、12月20日、
2023年1月25日、2月13日、3月23日

申込:こちらから申込
C. 全国各地のCBTセンターで
検定試験を受験
受験料:3,300円(消費税10%込)
会場:各地のCBT試験にて受験が可能
試験対策:公認テキスト」「検定試験対策問題集」
申込:こちらから申込
D. インターネット経由で
検定試験を受験
受験料:3,300円(消費税10%込)
会場:自宅などインターネット環境があれば可能
試験対策:「公認テキスト」「検定試験対策問題集」
申込 こちらから申込

介護 = 専門資格が前提、と思いがちですが、
意外と受験資格なしでも受けられる介護資格がありますね!
このほかにも民間資格があります。
別の機会にご紹介できたらと思います。

以上、6つの資格をご紹介しました。いかがでしたでしょうか。

今回の記事を書くきっかけは、私自身の学びのために本業以外にどんな知識を拡げていこうか考えていたときに、介護職の人手不足問題を知ったのがきっかけでした。
調べていくと、専門的な介護の仕事に就くには、資格を得るのに時間が掛かることを知りました。
例えば、代表格である介護福祉士の資格は、受験資格が数年の課程 or 実務数年+段階を経る必要があります。
ほかには例えば、訪問介護の仕事をされるには、既に介護職に就いている前提で、所定の基準を満たす(介護職初任者研修相当以上)必要があります。
求人情報を見ると、中には介護職初任者研修以上というものもあります。
サービスを受ける身を想像すると全くその通りですが、せめて介護の担い手の間口だけでも広がっていかないかな、と。

そこで今回ご紹介した資格は、すべて前提なし、受験資格なしで受けられる資格です。
数年の課程前提の資格が多い中、就職や転職に有利になる、あるいはスキルアップにつながるとされている資格です。
一部、実技講習(サービス介助士)有りですが、そのほかはペーパー試験のみで資格取得できます。
業界に飛び込むのに数年も待てないよ、という方はご検討してみてはいかがでしょうか。

この記事が皆様のお悩みの解消に役立てれば幸いです!
それでは、読んで頂きありがとうございました!

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